食生活はむし歯の発症に大きく関わっています。食生活からむし歯リスクを改善するポイントは、「砂糖の量」「飲食回数」「時間」「何を食べるか」の4つです。
①砂糖の量
むしば菌の1つであるミュータンス連鎖球菌は、砂糖を分解・代謝することにより、ネバネバした「グルカン」という物質を作り出し歯の表面にこびりつきます。グルカンは水に溶けにくいため唾液では流されず、ほかの細菌も集まって「デンタルプラーク」となります。そしてプラーク内でほかの細菌とともにまた砂糖を分解・代謝することで酸を産生し脱灰が起こり、むし歯の始まりとなっていくのです。
年間の1人当たりの砂糖の消費量が15~35キロではむし歯の発症が急激に増加するというデータがあり、砂糖の総摂取量を抑えることがむし歯予防につながることを示しています。
②飲食回数 ③時間 ④何を食べるか
食べ物を摂取すると、約3~5分後に歯の臨界pH 5.5を下回り、その後約20分以上の時間をかけて、元の状態に戻っていきます。
間食の回数が多いと、臨界pHを下回る時間が長くなり再石灰化の時間が少なくなり、むし歯が発症しやすくなります。また飲食回数を減らすことで、砂糖の総摂取量の減少にもつながりやすいです。
また食べる/食べないのオン・オフをしっかり決め、だらだら食べはやめましょう。口の中に食べ物が残っている時間が長いほど、歯が酸にさらされる時間が長くなり、脱灰が起きやすくなります。
同じ理由で、キャラメルや飴など口の中に長時間残りやすい食べ物は脱灰が起きやすくなります。野菜ジュースやスポーツドリンクなども糖分が含まれていることがあるので注意が必要です。
EAT RIGHT=良食という考え方があり、「正しい食事をとる」「正しい食事をする」などの意味があります。
食事の内容や食事の食べ方の習慣改善が、むし歯予防だけではなく、生活習慣病の予防にもつながっていきます!
毎日のお食事、少し意識してみてください!