セルフケアとプロケア④歯磨き粉 子供用
歯磨き粉の一般的な目的は、プラークの除去と再付着の防止です。
含有される成分によって①プラーク除去・再付着抑制のほかに、
②再石灰化・歯質強化 ③歯石沈着予防 ④歯周病予防
⑤知覚過敏軽減 ⑥口臭予防 などの効果も期待できます。
今回は、子供用の歯磨き粉についてお話していきます。
子供用の歯磨き粉は、ジェルタイプとペーストタイプがあります。主な違いは研磨剤と発泡剤の有無です。ジェルタイプは研磨剤や発泡剤が少なく、フッ化物の滞留性がペーストタイプよりも優れています。ペーストタイプはジェルタイプよりも洗浄力に優れ、着色やこびりついた汚れもおとしやすいです。
3歳未満までのお子様の場合は、歯肉が薄いためジェルタイプがおすすめです。
3歳以上で大人と同じような飲食を行うようになってきた場合は、洗浄力の高いペーストタイプがおすすめです。しかしながらジェルタイプの方が歯磨き粉に含まれているフッ化物の滞留性が優れているので、可能なら就寝前はペーストでブラッシング後、ジェルを塗布するといった2本使いをしてみて下さい。

当院では子供用の歯磨き粉として、チェックアップのジェルタイプとペーストタイプを販売しています。年齢に応じた適切な量を用い、ブラッシング後は軽く吐き出し、口をゆすぐのは1回で大丈夫です。
歯磨き粉の適切な量は、
歯が生え始めてから2歳ごろまでは、2ミリ程度が推奨されています。うがいができない場合は、歯磨き後にティッシュなどで軽くふき取っても良いです。
3~5歳ごろまでは、5ミリ程度が推奨されています。歯磨きの後は軽く吐き出すか、うがいをする場合は少量の水で1回行うようにしてください。子供が自分で適切な量がつけられない場合、自分で磨く場合は歯磨き粉をつけず、仕上げ磨きの際に歯磨き粉を使用してください。
6歳からは(成人・高齢者含む)の歯磨き粉の量は、2センチ程度が推奨されています。5歳ごろまでのフッ素濃度は1000ppmFですが、6歳以上になると1500ppmFまでのフッ素濃度が使用可能です。

歯磨き粉に含まれているフッ化物の効果を最大限に期待できるような歯磨きができるといいですね!
