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セルフケアとプロケア⑤歯磨き粉part1

フッ素  / むし歯・う蝕  / 歯周病

歯磨き粉は、湿潤剤・清掃剤・発泡剤などの基本的な構成成分のほかに、むし歯や歯周病などの疾患の予防などに効果があると厚生労働省から認められた薬用成分が含まれています。(子供用の歯磨き粉も同様です)

下図は一例です。一般的に、目的に応じて薬用成分が複数種類配合されています。

薬用成分の中でも、むし歯予防を目的としたフッ化物が配合されている歯磨き粉の市場占有率は2021年に93%を超え、世界的にも市販されている歯磨き粉のほとんどに、フッ化物が配合されています。

 

当院で現在販売している、歯磨き粉を紹介します。

「クリンプロ 歯磨きペーストF1450」は、1450ppmの高濃度のフッ素が配合されており、再石灰化を促進してくれます。

他にも歯肉炎・歯周病を予防するCPC・IPMPといった殺菌成分も配合されています。

 

 「SP-T ジェル」は、歯肉の防御力を高めるビタミンEと殺菌成分であるIPMPが配合されています。研磨剤が含まれていないので、歯や粘膜を傷つけにくく弱ってきた歯肉にも優しく磨けます。またジェルタイプなので細かい隙間に浸透しやすくフッ素の滞留性も高いです。フッ素も1450ppmと高濃度に配合されています。

 

「コンクールジェルコートF」は高い殺菌力があり、フッ素も1450ppmと高濃度に配合されています。薬用成分としてCHX(殺菌効果)とβ‐グリチルレチン酸(抗炎症作用)が配合されています。「SP-Tジェル」と同様、研磨剤が無配合で歯や粘膜に優しく、ジェルタイプで浸透しやすくフッ素の滞留性も高いです。

 

ここで殺菌剤の種類について。殺菌剤にもいろいろな種類がありますが、歯周病のケアとしてよく使われる殺菌剤として、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)・CPC(塩化セチルピリジニウム)・CHX(クロルヘキシジン)があります。

IPMPだけが、バイオフィルムの中に浸透し殺菌効果を示します。

CPCとCHXはバイオフィルムの中に浸透できませんが、口腔内に浮遊している細菌に殺菌効果を示します。特にCPCは低濃度でも優れた殺菌効果があります。CHXは欧米で広く使われており、殺菌効果が高く、様々な菌に効果があります。